第418号:就活で健闘する短大生

採点業務もシラバス作成も終わり、就職相談業務が仕事の中心になってきた。

実践女子大学(渋谷)で日々個人面談をしていると、短大生が多くやって来る。採用担当者時代にもたまに短大生を面接することがあったが、なかなか新鮮だ。短大はどんどん減り、風前の灯火のようだが、中小企業や大手メーカーの一般事務職の求人は意外とある。

面談していて、内定を取る子の共通点は、明るい話し方に尽きる。ちょっとはじけ過ぎてるなー、と感じても意外と有名企業(メーカー)の内定をとってくるのが面白い。(逆に、暗い子は想定外に通ることは殆どない。)

短大生が気の毒に思うのは、入学してGWを過ぎたら就職指導が始まり、夏休みはインターンシップのオンパレードになることだ(勿論、全く動かない子も多い)。

そんな環境でも、面談していて優秀だなあ、と思う子がいる。「頑張ったことは?」に「学業です!」と迷いもなく答えたかと思うと、こちらからのアドバイスには必ずメモを取って傾聴している(ちなみに、傾聴力とは相手に気持ちよく話させる力だ、と学生には教えている)。

時間がなくて聞けないが、どんな家庭で育ち、どんな中高時代を過ごしてきたか聞いてみたくなる。ちなみに、短大生は、高校時代の話しもガクチカにできるのが有利だ。

こんな子が卒業して2年間働いていたら、きっとまた成長するだろう。変に時間を無駄に過ごした学部生と同じ年齢でも2年後には格段の差が付いている気がする。社会の実践ほど強力な教育はない。

しかし、短大生で優秀な子ほど学歴コンプレックスをもっていたりするが、そんなことは社会ではあまり関係ないと思う。本当に気になるなら社会人でまた大学に学びに来れば良い。今は夜間大学院だって放送大学だって、いくらでも機会はあるし、社会に出たら大学の授業(教員の実力)を見る目も肥えるだろう。

逆に、大学は学部生を教えることにもっと力を入れて、先に社会に出た短大生に負けない実力をつけさせなければならないと思う。大学によって、その教育のレベルや方向性は様々だが、人を通じた社会変革・貢献の仕事なのだから。

良い学生と面談すると、こちらの気も引き締まる。
明日も面倒だろうが、頑張ろう。(^0^)