9月末にご紹介した大学院入試を不合格になり、まったく白紙の状態から就職活動を始めた学生から内定を手にしたという連絡がありました。一肌脱いで支援した甲斐があったというものです。こうした学生達を見ていると、内定を採れる学生と取れない学生の人物像や行動パターンが読めてきます。
以下は内定を戴いた学生からのお礼メールです。個人情報を伏せてそのまま転記します。
「以前、就職セミナーで大変お世話になりました××です。
ご相談した●●社に、無事に内定をもらうことができました。
これもセミナーの後に、長い時間履歴書や面接の対策を手伝ってくださった鈴木先生のご助力のおかげだと思っています。数時間ではありましたが、私の就活の中で非常に大きな指針になりました。
本当にありがとうございました。
これからは立派な社会人になれるように精進したいと思います。連絡先の確認に手間取ってしまい内定のご報告が遅れてしまって本当に申し訳ありません。
またタイミングがあえば直接お礼を言いに行きたいと思っています。」
仕事柄、無数の就職相談にのりますが、その後にこうした報告を貰うのは一握りの時代になりました。私の力というより、こうした配慮ができる人だから通ったのでしょう。実際、指導にそれほど手間がかかったとは思いませんでした。採用内定を取れる学生には以下のような共通点があると思います。
・レスポンスが早い ⇒意思決定の速さ、行動から学ぶ
・優先順位をつけられる ⇒論理的思考能力、理性で判断する
・苦しくても明るい ⇒自己効力感が高い、楽観力がある
総じて、不完全な情報や環境の中で意思決定ができ、自分が判断できないものはすぐに他者に相談して対処策を考える力のある人です。これは何処の企業の採用担当者も求める資質です。
また冷静に見ると、就活を始めて1ヶ月強で有名企業に決まったので、メチャクチャ効率が良いですね。本人からしてみれば、崖っぷちで必死に活動したのでしょうし、もっと時間があれば良かったのにとも思っていたでしょう。しかし結婚相手選びと同じで、お見合い相手が多ければ良いとか恋愛期間が長いから上手くいくというものでもありません。
一方で、まったく内定の取れない学生も居るのですが、そうした学生の特長は、なかなか意思決定が出来ない、行動しない点です。
そして、こうした就職活動の成否は内定を採れる学生と取れない学生の差は、やはり子供の頃からの趣味や遊びや家庭環境に依存しているのではないかと思わされます。企業人事や教職員のできることは本当に限られたことなのかもしれませんね。