第8号:学生主催の就職イベント(学生コミュニティ-1)

ここ数年顕著になってきた学生の動きに、後輩の就職活動を支援する学生コミュニティがあります。就職活動を終えた4年生が主体となって、これから活動を始める3年生向けにいろいろなアドバイスを行うものですが、その内容や意図にはいろいろなものがあります。

最近の学生は同じ大学の仲間だけでなく、他大学の同じ志望をもった仲間と就職活動を行う傾向があり、無数のコミュニティが生まれていることは、企業の人事部もわかっています。インターネット時代の申し子のような学生たちの行動ですね。かつては同じ大学のサークルから1日に10人も面接応募にやってこられたことから考えると、学生の協力体制も、大学外にドンドン広がっています。

こういった学生の活動で注意したいと思うのは、先輩学生の使う言葉の「ホンネ」という言葉です。学生の方々は、「ホンネ」と「タテマエ」というデジタル的な視点で企業を判断しがちですが、ここに盲点があります。先輩学生は多くの貴重な体験談を後輩に伝えてくれて、OB訪問と同様な企業の現場情報を伝えてくれます。しかし、ご存じのとおり「ホンネ」というのは、企業の社員ごとに個人の判断が入るモノで、それを伝える先輩学生も多様な受け取り方を致します。

大切なことは、「ホンネ」と「タテマエ」(企業セミナーの内容はタテマエだとは言いませんが、大きな企業になるほど、現場の情報を伝えきれないのは事実です。)を総合的に判断することでしょう。こらからの就職ガイダンスで、多くの大学が卒業生や4年生を招いて体験談を話されると思いますが、就職部の方からは、そういったホンネ情報ミクロ情報)と、タテマエ情報マクロ情報)を総合的に判断することをご指導頂けたらと思います。

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